2006年12月08日
●欧州でのSUZUKI人気の秘密
12月に入ってしまいましたね。あなたのこの1年はいかがでしたか?
わたしのこの1年、色々ありすぎましたが、一番の大きいなイベントと言うと、やはりドイツに引っ越した事です。
そうしてドイツに来て一番驚いたこと、嬉しかったことは、ドイツで見かける日本のバイク、特にその中でもSUZUKIのバイクをあちこちで一番良く見かけることです。これはこのブログを書いているからと言うことではなく、本当にSUZUKIのバイクを良く見るのです。
一体その理由には何があるのでしょう・・?
その一つは、TVなどのメディアが、モータースポーツに対してとっても積極的に情報を提供していると言うことです。
ひところ昔の日本も「SUZUKA8耐」を、某TV局が朝からゴールまで一日中放送していましたが、バブルの崩壊後の不景気ということもあり、いつしかバイクに関するTV放送も殆ど無くなってしまった状態が、今も尚続いています。
ドイツも現在、決して景気が良い訳ではありませんが、モータースポーツ関連の番組、コマーシャルなど充実しています。
例えば、バイクに関してですが、オートバイレースは殆ど全レース放映しています。特にMOTO GPは、本当に人気があるようで、予選から放送されていたり、また各ライダーのバイクにCCDを搭載し全走行を中継しています。ですからレース中もそのCCDカメラからの映像も流したりしています。特に転倒してしまった時にはその原因などもよく把握することができるくらいとてもリアルな映像を目にすることができます。
また、各ライダーが走行中、コーナーなどでのシフトチェンジの様子や何速で走っているのかが一目で分かるように画面に表示されます。こういったことからも日本とドイツのバイクに対する熱意や環境に随分温度差があるように感じます。
日本国内では、F1は放映されるのに、オートバイレースは悲しいくらい隅に追いやられているように思います。
このところ若干ではありますが、幾分放送される様になりましたが、まだまだ誰もが簡単にみれる放送形態ではないですよね。このところをもう少し改革すれば、日本のモータースポーツも元気が出て活気つき、景気も良くなるのになあ・・なんて日々感じています。
こちらの方々は、やはり頻繁に流れているスポーツチャンネルでのバイクレースを見ているので、当然バイクに対しても好意的な面も伺えますし、またレース場へも多くの方が足を運んでいるようです。
そうです。ここからが肝心な事なのですが、あなたはいかが感じますか?
各レース結果から何を考えるか?何を得るか?
例えば「**ライダーが早かったね」と言うより寧ろ「***のバイクが速かったね」と言うメーカーの印象のほうが強く残るのではないでしょうか。速く耐久性のあるバイクがあるからこそ、そのライダーの技量がレース場で発揮できるもののほうが大きいと思います。
そうしてその場レース場で勇姿を見た者、TVで見た者、雑誌で目にした者たちがその優秀なライダーと共にバイクに興味を持つ、と言うことが多いにありますね。
そう、このSUZUKIにはそういう影響力大の選手が多くいらっしゃいますね。
その一人として、SUZUKIのバイクでずっとレース活動をし続け、その証明をしてくださった選手の中に「北川 圭一選手」が、国内だけでなく欧州でのSUZUKI人気に大きな影響を与えてくださったと大変強く感じています。そう感じたのは、「2005年のSUZUKA8耐」にて私は、SUZUKIのブースでのトークショーをさせていただいた際に、本番レースが始まる前にピット側から観戦席を見たのですが、大きく「北川圭一選手」を応援する横断幕が掲げてあり、それを見ているだけで北川選手がいかにファンから期待され、応援され、愛されているかが熱く伝わってきたと共に、目頭が熱くなったのを昨日のように覚えています。
思わずカメラで写真を撮った私ですが、この光景が今でも印象深く残っているのです。
北川選手は、皆様もご存知の通り2005年から「FIM世界耐久選手権」に参戦し、その年に日本人耐久レース初チャンピオンになるなど、偉業を成し遂げ、きっと今後誰も真似はできないことでしょう。そう、そうして彼の「走り」は、日本国内だけでなくこの欧州でもメディアやレース場でしっかりと多くのモーターファンに強く印象つけているのです。
その表れが、公道で目にするSUZUKIのバイクの姿だと私は強く思うのです。
このレースで、SUZUKIのバイクが速いだけでなく、強いこと、耐久性のあること、舞台裏でレースを支えているチームスタッフが、やはり多くのファンを作り出しているのだと思います。ですから北川選手は欧州でのSUZUKI人気の原因の一つにもなっているのではないかと確信できるのです。しかし、その北川選手は今年をもって現役引退。彼に影響されたライダーや人々は、国内外数えきれないくらいいることでしょう。
ファンのみならず、周りのスタッフや友人達にもあたたかく見守られての引退。そんな中でその姿を温かくじっと見守ってきた同志「鶴田 竜二選手」から北川選手の引退へのメッセージが届きましたのでご紹介させていただきます。
北川選手と私は下積み時代の苦しい中を一緒に同じチームで同じクラスを戦ってきた仲であり、当時は寮の中の同じ部屋で良きライバルとして生活した時代もあり今も仲良くさせてもらっています。あの頃、狭い部屋の中で毎日世界の舞台で脚光を浴びることを目標に語り合い、お互いに頑張っていました。出会って最初の頃の北川選手は、決して器用ではなく、口も重く、派手でもなく、どちらかといえば地味な印象でした。性格は、とても素直で温厚でしたが、レースに対しては内に秘めた闘志と負けず嫌いでしたね。とにかく、ひたむきにコツコツと努力を重ねる姿には驚かされました。それが、やがて実を結んでいったんですよね。あの当時、今の状況が想像できてただろうか? 北川選手は、一見、輝かしくエリート的にここまで上り詰めたように見えるが、外見の印象とは違って、いつもどんなときでも手を抜かず、コースイン直後から全開で走る。その反面、怪我も多かった・・・それも大怪我をね・・・。普通なら、ここから自重するのだが、彼は全然そうではなく、復帰そうそうにトップタイムを叩き出してしまうことも多かったんだよね。頭の回路が切れているのかと思う人も居るかもしれないけど、そうじゃなく怪我をして走れない時には治す努力も半端ではないし、常に自分を精神的に追い込みイメージトレーニングで勝つ為の努力を人知れずして、虎視眈々と勝利を狙っていたんですよ。苦しいときや逆境にこそ精神力が問われるもの。北川圭一の強さは間違いなくそこにある! 優秀な天才肌のライダーは居るんですが、長くレースを続けられるライダーは限られてしまう。彼がこの年齢まで、そしてこのポジションをキープできたのは、彼を支える多くの人達と自身の努力の力で勝ち取ったものであると私は思います。私は、北川選手の引退の話をプライベートで聞いていましたが、絵に描いたような綺麗な引き際で、正直妬ける(笑) 本当に良く頑張ってきたと思うし、今後もレース界に違った形で影響を与え続けてくれることを期待していますよ! 自称 永遠のライバル鶴田竜二より |
そして「お疲れ様でした!」と声を大にして叫びたいですね! By Yumiko
